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2024.04.23
2024.04.23

TOKYOの未来をデザインする|HARUMI FLAGと25の才能

HARUMI FLAGでは、異なるデザインを全体として統一するための「デザインガイドライン」を設定しています

約18ヘクタール(東京ドーム3.7個分)の広大な土地に、住居や商業施設、公園、教育施設などが設備された「HARUMI FLAG」。利便性がいいのはもちろん、街のデザイン性の高さも特筆すべき点として挙げられます。HARUMI FLAGでは、東京を代表する美しい景観資産を目指すべく、25人のプロフェッショナルデザイナーが集結。住む人からの景色はもちろん、遠くから見た風景にも美しさを感じられるようなデザインが施されています。

今回は、HARUMI FLAGのこだわりのデザインについて解説します。ぜひ参考にしてください。

個性を表現した景観が魅力

HARUMI FLAGでは、異なるデザインを全体として統一するための「デザインガイドライン」を設定しています。さらに、魅力的な街になるよう、6つのゾーンにはそれぞれ特徴とコンセプトを設けています。これにより、ゾーンごとに個性がありつつも、デザインガイドラインによって統一感のある景観をつくり出しているのです。

まるで一つのキャンバスに描かれた絵画のように、美しさとときめきを随所に感じられるでしょう。

25人のプロフェッショナルがTOKYOの新しい未来をデザイン

棟

HARUMI FLAGには、20棟を超える建物が存在します。棟それぞれが異なる個性を放ちながらも一体感を感じられる空間をつくるために、日本の建築シーンをリードする25人のプロフェッショナルが集結しました。

街全体のデザインを統括するマスターアーキテクトには、デザインガイドラインの手法に豊富な実績を持つ光井純氏を起用。ほかにも、ランドスケープ、ライティング、各街区デザイナーとチームに分かれ、それぞれに個性豊かな気鋭のデザイナーを採用しています。

議論はチームに分かれて行わず、デザインガイドラインをもとにそれぞれが担当するデザインを持ちより、36回もの議論を重ねてきました。これにより、変化に富んだ街並みを生み出しながらも、統一感のある街づくりを可能にしています。

景観価値を高めるデザイン

ランドスケープデザインを担当したのは、六本木ヒルズや豊洲ベイサイドクロスなど、数々の美しい景観をつくり上げてきた中野正則氏。ランドスケープのデザインテーマには「海に浮かぶ緑の環境都市」「魅力的な都市空間の創出」の2つを掲げています。それぞれのテーマについてご紹介します。

海に浮かぶ緑の環境都市

このテーマで目指したのは、「グリーンペニンシュラ」と呼べる都市の創造です。ペニンシュラとは「半島」を意味し、三方向が海に囲まれたHARUMI FLAGの土地を、緑あふれる空間にするということ。遠くから見ると、まるで海に緑の環境都市が浮かんでいるような景色をイメージできます。

官民で一体となって、都市として街として持続可能な水と緑の豊かな環境を計画。HARUMI FLAGでは、豊かな環境を次世代へと受け継ぐことも意識しています。

魅力的な都市空間の創出

魅力的な都市開発を創出する「プレイスメイキング(居心地のよい空間づくり)」の考えを取り入れています。さまざまな場所にオープンスペースを設置することにより、人々の出会いを生み出し、交流・賑わいへと発展していく環境をつくり出しているのです。

「使い方や活動を支える場のデザイン」「場所の相互連携を意識した配置」など、HARUMI FLAGには、「あそこに行けばなにかある」という期待感を持てる仕掛けが多数盛り込まれています。街の機能や動線が使いやすく機能的であるだけでなく、人々がそれぞれ思い思いの楽しみを得られる場になるような工夫が随所に施されています。

統一感ある照明もプロフェッショナル達によって実現

棟の中

HARUMI FLAGからは、広大な海やレインボーブリッジを眺めることができます。このロケーションを生かし、HARUMI FLAGにふさわしいライティングデザインを追求。また、都心のさまざまなスポットから見られる街を意識し、東京湾の新たな景観の創出を目指しました。ライティングデザインを統括したのは、表参道ヒルズや羽田空港ターミナルなどのライティングデザインを手掛けてきた内原智史氏。ここでは、照明デザインの詳細をご紹介します。

景観スケール、場所ごとのスケールに応じた光のデザイン

遠景からの視点はもちろん、歩行者のヒューマンスケールの視点など、景観スケールに応じた光の在り方を追求。遠景では、タワー棟の頂部をシンボルとして、中層建物群までの連続的な光をデザインしました。近景では、道路、通路、広場や水際へとつながる光のヒエラルキーを意識した光環境の実現を目指しています。

外から見られることを意識した照明計画

晴海ふ頭公園
晴海フラッグ
晴海フラッグの棟

HARUMI FLAGでは、「遠景・中景・近景」それぞれのスケールに応じた光のコントロールをデザインしています。お互いが干渉しないよう、照明器具の高さや色温度などをコントロールし、街全体の安全性も考慮しつつ、調和のとれた心地よい光環境を実現しています。

まとめ

HARUMI FLAGは、都市生活の新しいフラッグシップを目指して生まれた街。東京を代表する景観資産にするべく、25人のプロフェッショナルを集結し、個性がありつつも一体感のある街のデザインを実現しています。

どこから見ても美しく見えるような照明デザイン、テーマを設けてデザインされたランドスケープなど、随所にさまざまなこだわりを感じられるでしょう。この美しいデザインが施されたHARUMI FLAGに、ぜひ一度立ち寄ってみませんか。

テキスト:ハルフラ編集部 撮影:鈴木文彦

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